OT1論文出版
"Topological quantum phase transitions in a Majorana chain with spatial modulation" が出版された経緯を示す。arXiv版はこちらから。OT1とは、著者がOhta and Totsukaで一本目ということ。
一次元のMajorana系に空間変調を加えたときの非局所相関(エンタングルメントなど)と、ゼロモードの安定性を解析した。モチベーションは、Majoranaの相関パターンと変調が絡み合うことで、新しい量子相が現れるだろうと思ったこと。最近接相互作用だけじゃ先行研究と同じなので、次近接相互作用を入れた(ゼロモードの数を変える効果あり)。できるだけ物理的な描像を捉えようとシンプルさを追求したつもりです。これらが伝わらなかったから、PRBのエディターにリジェクトされたのだが(以下参照)。
2/9 PRBに論文を投稿、からの~、2日でエディターリジェクト。ここで一句
「論文を 投げて2日で 桜散る」
タイトルにMajoranaとあるおかげか、5件ほどメールが来た。Diptiman Senに反応していただけてうれしかった。また一歩、インドに近づいた気がする。
4/21 論文の修正版をJournal of Physical Society of Japan (JPSJ) に再投稿。前回の投稿までに時間がかかったのは、解析をやり直していたからというわけだはなく、学会期間と年度末だったから。その時期はレフェリーも忙しいので、読んでもらえないと思って避けた。学振の関係で事務仕事もいつもより多くて自分も忙しかったんだけど。
5/26 レフェリーとやり取りした後、JPSJに投稿した論文がアクセプト。今回のレフェリーはとてもよく読んでくれる人だった。
6/9 校正刷りが来た。JPSJは変更した個所を赤字で示してくれないので、どこが直ってるのかを探すのに苦労した。たぶん、私の場合、Sec. がSect. に直されてることと、本文の数式のフォントが変更されてることを除けば、手は加えられていないのだと思う。
6/16 論文がJPSJに出版。
ファースト論文がアクセプトされるまでの期間が3本で平均1ヵ月。早い。